2024/11/08 10:00



一つ前のコラムでは、
ギリシャ建築の代表的な柱
【コリント式円柱】について書きました。

今回は2つめ、
【ドーリア式円柱】のお話です。


ドーリア式円柱は
他のデザインのものに比べ
とってもシンプル。
装飾はほぼありません。
その分、
力強く男性的な印象を与えるのが
このデザインの特徴です。

パルテノン神殿を代表に
多くの巨大建造物に使われているので
ギリシャ観光では
よく見かけますよ。

ドーリア式円柱を語るとき
忘れていけないのが
【エンタシス】です!


エンタシス(έντασις)は
「緊張」「張り」を意味するギリシャ語。
ギリシャ建築においては、
「柱中央部分の膨らんだ形」を指す言葉です。

↑ ちょっと膨らんでますょね!

これを用いる理由は
【威圧感さえ感じる力強い建造物】に見せたいから。
そして、
この技法のスゴさは
【目の錯覚を巧みに利用している】ことです。

まず、
パルテノン神殿の足元に
立っていると想像してみましょう!

高さ14Mもある神殿を見上げたとき、
柱が徐々に細くなっている様な
印象を与えるのがエンタシス効果です!

パルテノン神殿には
104本のドーリア式円柱がありますが、
より堂々とした荘厳な印象を与える為に
エンタシスを用いた沢山の柱が
大きな役割を果たしています。

次に
ちょっと遠くから
眺めてみましょう!

三角の屋根の下に
ドーリア式円柱が並んでいますが、
エンタシスがないと
細く見えてしまうんです・・。

細いと貧弱ですょね。
それを補っているのが
エンタシスです!

遠くから眺めても
その威厳が保たれるように
エンタシスは効果的に使われているんです。


パルテノン神殿の荘厳さは
人生観も変わりかねないほどの
強烈なものがあります。

美しさにこだわり
威厳さをも表現する技法が
紀元前400年頃には生み出されていた・・・!

驚きの連続です。